東京地方裁判所 昭和43年(ワ)4373号 判決
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〔判決理由〕四 (損害)
(一) 原告会社の損害
<証拠>によれば、原告会社は、社長は原告清人の父である中川真之助であり、原告清人は取締役、従業員は中川晃佑と石井房次郎と中川晃佑の義兄である安部和衛の三人という小規模の会社であり、原告清人が実質的には中心人物で、原告会社はいわゆる個人企業であつたことが認められる。
したがつて、原告清人の本件事故による負傷と原告会社の損害とが相当因果関係にある場合には、被告の損害賠償責任を肯定すべきである。
ところで、右証拠によれば原告清人は整備士の資格を有し、中古車の価格を鑑定したり中古車の整備、修理をする仕事を担当していたことが認められるが、必ずしも代替性のない職種であるとは認められないのみならず、<証拠>によれば、事故の前事業年度である昭和四一年一一月一日から昭和四二年一〇月三一日までの事業年度における原告会社の税務署に対する所得申告は僅かに一三万七五三七円であつて、原告主張の利益額に比して余りにも少額であり、これとの対比において、<証拠>の中、損害に関する部分は俄かに措信し難く、原告清人に対する俸給を支払わなくなりそれだけの経費が減少したにも拘らずなお、減収となつたことを認めるに足りる証拠はない。
したがつて、原告会社の請求は認められない。(篠田省二)